最近のG研で私がお話していることを中心に今日は書いていきたい。
日本企業の本音…?
私は長年、日本企業・日本人ビジネスパーソンのグローバル化に取り組んでいるが、日本企業の実際の本音は、「日本人と日本人的な外国人だけでやっていきたい」ということなのではないか、と思うことが時々ある。
そういう本音だからこそ、
・日本人のグローバル化に対しては、「とりあえず英語もやらないとね」という30年以上前から変わらない思想のもと、「日本語でのグローバル経営塾 + 英会話レッスン」という実はよく考えられていない育成コースが存在し、
・日本が好きで、安定的な環境を好む外国人を採用・配置している(もちろん必ずしもマイナスではないがそうであればその枠組みで人材戦略を練るべき)、
ということが考えられるのではないかと思っている。
ただ、そんな本音を隠し持ったまま、VUCAの時代を勝ち抜けるのだろうか?
グローバルタレントマネジメントを実施しており、どこにどんな人材がいるのか、その人材をどう育成するのか、どう活躍してもらうのか?ということがしっかり分かって経営戦略を推進している企業と、とりあえず、昔ながらの謝罪型英会話レッスンを続けている企業が混在して戦っているのがグローバル市場だ。勝敗がどちらにつくかは明確だろう。
では、何からどう着手するのか?
私は、3階層に分けて考えるべきだと考える。
エグゼクティブレベル:
クロスボーダーM&Aをどう進めるか?戦略策定・実行をする人材をどう育成するか?それは、やはり、ビジネススクールのエグゼクティブ・エデュケーションを活用すべきだろう。
マネージャーレベル:
国内では優秀だが、グローバル経験がないマネージャー層については、国内にいながら1年間かけてグローバル化を決意し、実際にグローバル化してもらう。まさに「トランスフォーメーション」を促すプログラムだ。この層が変わっていくと、その下(30歳以下)に大きな影響がある。
30歳以下の中堅・若手:
30歳以下の若手層については、トップ層だけは鍛えることが重要だ。特に優秀な若手は自分に教育投資してくれない企業から去ってしまう。
昨今はグローバルタレントマネジメントに取り組み始めた企業も多い。グローバル市場での生き残りをかけて、採用、育成、配置、評価をどうグローバルレベルに引き上げるか?課題は多い。