先日、ある大手企業150人のパーソナル・グローバリゼーション(個のグローバル化)講演を行う機会をいただいた。
当初、講演の対象者は若手向けという事でお話をいただいていたのだが、実際には多くのマネージャー層の方々も会場に来て下さり熱心に受講頂いた。
今回は講演終了後にいただいた最も印象的だった参加者からの質問をご紹介したい。実は、この質問の本質はは多くの企業でも同様に存在し、経営陣にとって頭の痛い問題なのだ。
「私はグローバル化に対して危機感があり、今回自分自身をグローバル化したいという気持ちが更に高まりました。しかし社内には危機感が希薄でグローバル化に対して対応しようとしない管理職もいます。もし直属の上司がそういう人であった場合、どう対応すべきでしょうか?」
この質問にあるように、管理職がアンチグローバル派で、組織や個人をグローバルに適応しようという動きにネガティブに働きかけるという事例は多く、よくその対策について相談を受ける。
特に長期間国内売り上げに頼ってきた企業でその中核で苦労してきた人たちにととってはそういう反応は致し方ない側面もある。会社としてはそういうつもりではないのに、まるで国内軽視のように聞こえてしまうこともある。経営者としては、国内も海外もない。マーケットや生産地として必要であれば貪欲に開拓していくだけである。まして、国内市場が縮小していくのであればグローバルマーケットを狙っていくのは当然のことなのである。
グローバル化は良い悪い、好き嫌いで判断する問題ではなく、人によっては今すぐに、あるいは3年後、5年後に避けて通れない課題なのだ。
各社事情も背景も異なるが、多くの企業に階層別グローバル意識のギャップが存在し、急激に組織がグローバル化を目指す際のネックになっているという現実がある。
グローバルな組織と人材を育む過程で、<一方でアクセルを踏みながら他者がブレーキを踏めば残るのはコスト>だけが残る。
従って、管理職としては、部下に対してネガティブな影響を与えてしまう発言や行動はは慎むべきでなのである。
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