先週は都内IT企業で、管理職約150名を対象に3日間(1日50名)「グローバルマインド研修」の講師を務めた。この企業は、社員のグローバル化推進を国内・海外で積極的に展開している。トップのコミットメントと人材育成部のリーダーシップと本気度がシームレスに流れている好例である。
セミナーの内容は、1)グローバリゼーションとは何か?2)グローバル人材の要素とは?3)自分グローバル化プロジェクトの始め方 である。
40-50代の優秀な管理職の危機感は、ここ数年高まりつつある。「数年先の自分がまったく見えなくなってきた」「同僚が次々海外赴任したが、現地での評価が低く帰国させられた」など厳しい声が多く聞こえてくる。
この企業の海外売り上げは全体の1%であり、その結果当然ながら、グローバルビジネスの経験値は非常に低い。冒頭に、自分のグローバル度を10点満点で何点かを挙手してもらったが、7割が自分を3点以下としていた。日本人独特の謙遜の意味もあるのであろうが、グローバルビジネスに対する自信のなさが浮き彫りになった。
今月中にあと2回東京と大阪で同コースを開催すると約250名が受講することになる。
コース終了後、「自分グローバル化プロジェクト」を今日から始めると決意表明をわざわざ私にしてくれた方々もいた。
日本の優秀で真面目で礼儀正しい管理職は日本経済のパワーの源泉である。だからこそ、この人たちが、グローバリゼーションのうねりの中で、次第に人材としての価値を下げていくことを微力ながらなんとか食い止めたいと思っている。
拙著「パーソナル・グローバリゼーション(幻冬舎mc刊)」を2008年に出版したが、その中で、私は、日本のビジネスパーソンは5年後には、グローバル化の中で存在感を大きく下げていくのではないかと警鐘を投げかけた。残念なことに、昨今その危惧が現実化してきているのを、私は人材育成の現場の中で感じている。
日々、自分のグローバル化に1時間を割くだけでも、1年後には必ず、大きな変化が起きる。もし決断ができずにもやもやしている方は、まず、自分のグローバル度を、自己評価していただきたい。数分でグローバル人材の5要素がレーダーチャートで見ることができる。
→http://www.personal-globalization.com/assessment/index.php
また、自分グローバル化プロジェクトを始めたい方には、1人から参加できるオープンコースも毎月1回開催中である。
次回は11月19日(土)の、弊社ディレクター福田聡子による「右脳型英語学習法」である。今必要なのは「英会話レッスン」ではなく、英語に対する「Why & How」、すなわち、「なぜ英語をモノにすべきか?どのようにやるのか?」なのである。会社の要請でいやいや英語を学んでモノにする人はほとんどいないのだ。
このセミナーは大手企業数10社が導入し大変好評を得ているのでぜひお試しいただきたい。
→http://www.personal-globalization.com/index.html
写真は先週のセミナーの様子。