布留川 勝の人材育成の現場日記

メインポイントファースト、Please!

2011/03/17

グローバル人材育成

本日3月17日の時点で、まだ福島原発に関して予断を許さない状況が続いている。現場で命をかけて戦う、東京電力の50名の方々や自衛隊の方々とそのご家族には本当に頑張っていただきたいし心から敬意を表したい。

そんな中、ニュースを見ていて感じることは、状況説明に出てくる専門家の方々の多くが、人前で話すことの訓練を受けていないことからくる説明のわかりにくさと曖昧さである。これまでに経験したことがなく、かつ刻一刻と変化する状況の中で、物事の途中経過を説明するので困難であることは間違いない。しかし、長々と状況を専門用語を交えて説明されてもほとんどの人は理解できない。私たちが知りたいのは「だからどうなのか?どうすればいいのか?」なのである。

せめてPREPを使って話していただきたい。

PREPとは、
Point(要点)
Reason(理由・原因)
Example(事例)
Point(要点)

である。

例えばこんな感じである。

Point 「本日、東京の人は外に出ても問題がない」
Reason 「なぜなら東京の放射線量は20マイクロシーベルトである」
Example  「それは例えば、ニューヨーク⇔東京間を飛行機で往復するときに浴びる放射線量の10分の1である」
Point  「従って、本日の外出は問題なしである」

こうした話し方を基本にすると、話は分かりやすくなることはもちろんのこと、話し手の印象もグッと良くなる
海外メディアでも「不誠実である」、「何か隠している」といった論調のコメントも散見されるが
それは説明の分かりにくさも起因していると考えれられる。
情報をわかりやすく伝える「メインポイントファースト」(要点まず先に伝える)技術は、
リスクマネジメントの観点からも科学者や技術者にも求められるのである。

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