布留川 勝の人材育成の現場日記

新入社員のグローバルトレーニングー『無敵の民』になる方法

2009/04/16

グローバル人材育成

09新人先週は、新入社員のグローバルトレーニングの講師として、3社を担当させていただいた。今年の新入社員は、不況の大波の直前入社組である。採用枠に関しては、この1年が明暗を大きく分けた。ただ、このことは人生においてはひとつの出来事である。今回不運だった来年の新卒も、いつか別のタイミングで別の幸運を得ることもある。逆もまた然りである。

私は、こうメッセージを送った。

グローバリゼーションを自分の味方につけられる『無敵の民』になり、どんな状況でも『生き残れる人材』になってほしい、と。

『無敵の民』とは、トーマス・フリードマン曰く、仕事がデジタル化、オートメーション化、アウトソースされない人材である。

仕事はアウトソースできるものと、できないもの2種類しかない。

村上春樹、中村俊輔、マドンナの仕事は、アウトソースできない。地元で評判の歯医者、植木職人、美容師の仕事もアウトソースされにくい。

しかし、サーバー上で仕事をする年収1000万円のITエンジニアの仕事は、インドにアウトソースされやすいし、コールセンターのオペレーターも中国にアウトソースされやすい。

その上、日本人の年収の三分の一で、CQ(好奇心[キュリオシティ]指数)とPQ(熱意[パッション]指数)が高く、英語は自己学習でモノにしてしまうような人材が新興国にたくさん出現しているし、その勢いは激しくなるばかりだ。

だからこそ、グローバル人材(ビジョン力、思考力、自己強化力、コミュニケーション力、ダイバーシティ力、使える英語力をもつ人材)として自らを鍛え上げ、次にくる大波を迎え撃つしかない。

写真は、4月9日に都内で行ったセミナーの様子。
920人の新入社員に、昨年出版した『パーソナル・グローバリゼーション(幻冬社MC刊)』を元に2時間「自分のグローバル化プロジェクト」について講演した。講演終了後、質問に来てくれた参加者の目がきらきらしていて印象的だった。

彼ら、彼女らの中から、近い将来の『無敵の民』が生まれてくることが楽しみだ。

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