布留川 勝の人材育成の現場日記

G研報告(161回)「常にゴールに向かって自走するチームを作るゴールドビジョンのメカニズムとは?~最先端の認知科学に裏付けされた組織におけるゴール達成の秘訣を探る~」

2018/02/17

グローバル人材育成研究会(G研)

思考力

管理職研修

2018年2月6日(火)に、久野和禎講師をお迎えして、
第161回G研、「常にゴールに向かって自走するチームを作るゴールドビジョンのメカニズムとは?~最先端の認知科学に裏付けされた組織におけるゴール達成の秘訣を探る~」を開催した

私からは先行きが見えない厳しい状況でもリーダーが正しく即断即決するために必要なビジョン構想力とは!?というテーマで、特にビジョナリーシンキングについて、私の起業時の話も含めてお話した。

本ブログでも書いてきたように、VUCA時代にあっては、日本の高度経済成長期を前提とした生き方や思考では生き残るのが難しい。変化に適応しながらキャリアを考えることが重要だ。

その際に重要になるのがビジョナリーシンキングだ。
ビジョナリーシンキングを鍛えていくにあたって、重要なポイントが2つある。

1.Visualization:

実現したい夢や世界が動画で出てくると言う人が時々いる。そしてその動画がその人にとっては、行動へのモチベーターとなる。周囲から見ると他のことを犠牲にしながら行っている努力は大変なことのように映るが、本人にとっては夢に近づいていくプロセスなので痛みと言うよりむしろ快感 なのである。これはごく一部の人に可能なことなのだろうか?自分にはそんなことが起きたことが1度もないと言う人が多くいる。しかし、自分がこれと思ったことに、5年10年20年打ち込むことができれば何かが起きる自分の心を奪うもの、自分が本当にやりたいことを見いだす事は、居心地の良い人生を送っているとなかなか思い浮かばないものである。その場合は自分が得意なこと、他の人より優れたことをコツコツとやり続けると見えてくる場合も多い。

2.Exposure:

Visualizationのきっかけを作るのがExposureである。多くの成功者は人生のどこかで自分に強い影響を与える人との出会いや出来事を経験している。
Exposureとは、こういった人や出来事にさらされ強い影響を受ける、ということである。こんな人になってみたい、そしてその人と自分の実力の間が開いているほど頑張れるフィギアスケートの羽生選手と宇野選手のような関係だ。少し努力すれば追いつくような人ではないから引っ張られる。一方「会社員はがんばってもがんばらなくてもたいして給料も変わらないし、そこそこの力でやろうよ」と言う同僚が多いと、なんとなくそういう影響も受けてしまうのが人間である。それもExposureである。
私が45歳で起業をした時、ほとんどの人は悲観的だった。「失敗して借金が残りますよ」「10年で残っている会社は100社のうち3社ですよ」と。だが、中には真剣に話を聞いてくれて、「真のグローバル人材育成をするために」と言う私の思いに心から共感してくれ、”Just do it!”と声をかけてくれた人もいた。自分がどんな人にExposureされているか、はとても重要なのだ。

では、実際にどのように、ビジョナリーシンキングを鍛え、
常に現状を超え続け、ゴールを達成し続ける個人・組織を育成できるのだろうか?

久野講師からは、最新の認知科学に基づき、
その具体例とトレーニング方法をお話しいただいた。

私たちの脳は、放っておくと現状維持を求めてしまうそうだ。
脳は様々な情報処理を行うため、今までの人生において培ってきた「思い込み」によって、処理をしやすくする。ただ、その「思い込み」自体が、現状維持の元凶だ。

皆さんも心当たりはないだろうか?
「今まではこれでうまくいっていた、この方法が一番…。」
このような思考に陥ると、現状維持になってしまう。
ただ、ビジネスにおいて現状維持は衰退だ。

では、どうしたら、現状維持から抜け出し、進化できるのだろうか?
それは、脳を錯覚させることだという。
自分の脳を「すでにビジョンは達成された」と錯覚させることで、それを現実として脳は認識するので、それに向かっていく。つまり、自分のビジョンが達成された時の状態をより鮮明に、よりリアルに思い描くことが重要だ。

久野講師は、このようなビジョンをゴールドビジョン®と呼ぶ。
これには、二つの意味があり、下記のことを指す。
・Gold Vision: 輝くビジョン
・Goaled Vision: あたかもゴールされたかのように臨場感高く感じられるようなビジョン

当日のセッションでは、ゴールドビジョン®を実現するための
具体的なトレーニング方法も交えて行った。
最新の認知科学で明らかになった脳の働きを利用して、ゴール達成しやすくしよう、ということなので、非常に納得感も高い。

組織は常に現状維持と戦わなければならない。現状維持を脱して、次のステップにいち早く進めたものだけが残っていく。そんな世界にあっては、ぴったりのセッションだ。

 

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