布留川 勝の人材育成の現場日記

G研報告(160回)「ハーバードビジネススクール②:リーダーシップ醸成」

2018/02/01

グローバル人材育成研究会(G研)

ビジネススクール

2018/1/19(金)に、ハーバードビジネススクールをお招きして第160回G研を開催した。
エグゼクティブ・エデュケーションの概要についての私のパートは、こちらから

今回は、コーポレートリレーションディレクターのMr. Philippe Labrousseや、
日本リサーチ・センター長の佐藤信雄氏の他、
実際にプログラムに参加された参加者お二人のお話についてレポートしたい。

ハーバードビジネススクールといえば、最高峰のエグゼクティブ・エデュケーションの一つだが、時々、お客様から「ハーバードは米国中心のプログラムなのでは?」というお問い合わせをいただく。つまり、米国の事例を学ぶばかりなのではないか?という懸念だ。

しかし、そんなことは全くない
ハーバードは、リサーチセンターが世界10ヶ所にあり、グローバルベストプラクティスやグローバルでの変化を学ぶために、ケース開発やプログラム改訂を常に行っている。

参加者も、
・130ヵ国
・5000以上の企業
・75の産業 から来ている、非常にダイバーシティを感じるビジネススクールだ。

ハーバードで有名なのは、リビンググループという制度だ。
同じプログラムに参加している参加者同士で、部屋を共有する。もちろん部屋は個室なのだが、8人の参加者が共同で使うリビングルームのような部屋があり、授業前にそこでまずはケース討議を行う。その8人組をリビンググループと呼び、クラスでの授業前に、ケース討議やリーダーシップのディスカッションを行うのだ。つまり、ビジネススクールの「授業」以外にも、24時間学びの環境の中に入れる仕組みがある。 私も過去にコースに参加した際に経験があるが、クラスルームに入る直前のケース討議は、特にケースメソッドに不慣れな日本人には理解を深めるという意味で有効である。ハーバードでは、1日3つのケーススタディを行うことが多い。そのため、リビンググループの仲間はまさに同じ釜の飯を食った仲間だ。

今回の研究会では、実際のプログラムの参加者お二人にもお越しいただいて、貴重な体験をお話しいただいた。

お二人のお話に共通していたのは、ハーバードのプログラムがまさに参加者のtransform(変身)を促進するプログラムだということだ。お話いただいたお二人が非常に優秀であることはもちろんなのだが、エグゼクティブ・エデュケーションのプログラムに参加することで、一人の人間として、より深い魅力が増したのではないかと感じた。ハーバードのプログラムでは、リーダーシップ、特に、複雑化している社会で何が必要か、何を大切にすべきかを気づかせてくれたという。リーダーシップは人間力でもあるので、人間としての胆力や深い魅力を増すというのは非常に重要だ。

ハーバードのエグゼクティブ・エデュケーションに参加することで出会える人は、やはり非常に優秀で面白い。IQだけではなく、EQも非常に高い参加者が集まり、多様な価値観の中で揉まれる。桁外れに優秀で面白い人と同じ時間を一緒に過ごすことで、大きな刺激を受け、自分がもともと持っていた魅力を深化させるのだろう。

改めて、エグゼクティブ・エデュケーションに参加する意義を感じた研究会だった。

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