第157回G研(11月28日(火))では、
元コカ・コーライーストジャパン株式会社常務執行役員人事本部長で
今年10月より独立をされた石坂講師をお迎えし、
『ビジョンとスキルがないと認められないのがグローバル!日本型グローバル人材の課題とは?』をテーマに開催した。
石坂氏は、伝統的な日本企業を前代未聞のスピードで改革した人事責任者として、
多くのメディアに登場されている方でもあるので、ご存知の方も多いかもしれない。
私は、新人から幹部レベルまで、年間を通して
「パーソナル・グローバリゼーション」という、
個のグローバル化を自ら行うことの大切さを訴えるセミナーを行っている。
今回の石坂講師のセッションは、まさに私も長年訴えてきている
日本人エリートの「変わらない頑固さ」を早急に解決しなければならない、ということで、
私も非常に共感するところであった。
ー 面接であなたは何が出来ますか?と聞かれて
「課長ができます」と答える -
日本人の働き方観を表す使い古されたジョークではあるが、
未だにその状況は変わっていない。
社内調整のプロは、多くの企業で存在するが、企業に本当に必要なのは、
現場の労働者と変革を起こせるグローバル・プロフェッショナルだ。
石坂氏は、このグローバル・プロフェッショナルを「ニュータイプ」と呼ぶ。
日本人リーダーの「ニュータイプ」とは、
既存の企業文化から解放され、変革を起こすために
会社を超えて個として行動できる日本人リーダーのことだ。
当日の石坂氏のセッションでは、あなたのニュータイプ度はどれくらい?
ということで自分を振り返って、参加いただいた方々にお話しいただいた。
個のグローバル化は日本にとって待ったなしの状況だ。
今回、石坂氏が長年グローバルで戦ってきたからこそ語れる言葉の重さを感じた。
私が2008年に「パーソナル・グローバリゼーション」の初版を出版してから
もうすぐ10年が経つ。その間に日本企業が変わったこともあれば、
変わっていない面もある。
日本の大手企業のごく一部の人たちは、ようやく「自分を改革しないこと」が、
自分の人生の致命傷になるのではないかと感じ始めている。
今の30代40代のビジネスパーソンは間違いなく70歳まで、現実的には80歳まで
現役でいることを強いられる可能性がある。
そんな状況の中で、働き方改革で残業が減り、家に帰っても迷惑がられるので、
ゲームセンターやいっぱい飲み話で時間をつぶして家に帰る人が多い「フラリーマン」が
急増しているらしい。テレビカメラに向かって、「自分の場所が欲しいんですよー」と叫んでいるサラリーマンがいたが、自分の場所は自分で作らなければならないのですよ。
それにしても働き方改革は一体どこに行くのだろうか?
まだまだ日本経済には余裕があるのかもしれない。だからこんなゆるい現象が起きているのだろうが、
私にはこんなことがずっと続くようには思えない。
石坂氏の危機感溢れるメッセージが本当なのか、フラリーマンの現状認識が正しいのかは
もうすぐはっきりしてくるだろう。