布留川 勝の人材育成の現場日記

大阪G研報告(125回)「部下を伸ばす上司が実践しているたった5つの習慣」

2016/05/30

グローバル人材育成研究会(G研)

コミュニケーション

ダイバーシティ

先日、大阪にて第125回グローバル人材育成研究会(G研)「部下を伸ばす上司が実践しているたった5つの習慣」を開催した。これが大阪支店開設後、2度目のG研開催である。
前回同様、ご担当者間のワークは非常に活発で熱のこもったディスカッションが印象的である。

第1部は私のパートで「なぜ、部下はやる気を失うのか?復元力を引き出せる人、引き出せない人」について意見を述べた。

日本でも様々な企業が「グローバル企業」として活動し始めているが、日本を代表する大手電機メーカーの新しい人事制度に簡単に触れた。
その導入目的は、
1.世界中の管理職のデータベース化
2.数万ある管理職ポストの格付け 、である。
それが意味するのは、従来の日本型「年功序列」や「終身雇用」との決別である。
つまり「やる気」の源ともなる、会社における個人の在り方が高度成長期~バブル期以前とは全く異なるのである。
そこで参加企業の皆さんに「人材確保」「リテンション」「社員のやる気の喚起」に向けた課題について議論していただいた。

出てきた意見としては、
・世代間GAPの存在
・若手のやる気を抑制する上司の存在(考え方も古い)
・指示待ち(判断を委ねる)
・若いマネージャーに対して年上の部下 、などがあった。
さて現在、深刻になりつつある若者の離職であるが、最も高い理由が「メンタルヘルス面の不調」である。更に深堀すると、「仕事内容への不満」「人間関係への不満」と続く。
この結果からも、上司や職場の関わり方が大きく影響していると言えるであろう。

次に、不満を持たれる上司、不満を持たれない上司の違いについて一例を挙げてみた。
◇ビジョンがない  ◇やる気がない  ◇コミュニケーション力不足
◇課題解決できない  ◇ダイバーシティに適応できない

そして、レジリエンス(復元力)についてもその種類について述べた。
1.知的なレジリエンス(常に能力開発をし続け、前向きな形にする)
2.感情的なレジリエンス(労働以外の時間もある程度確保する)
3.社会的なレジリエンス(様々なネットワークを作り、常に新たな活路を見出す)
これら3つを意識し、常に鍛えることにより「復元力」は自ずと備わってくる。
チャートで参加者自身の復元力について自己評価をしていただき、私のパートの締めくくりとした。

第2部は竹枝正樹講師に登壇いただき、問題解決の研修事例を交えて部下育成についてお考えいただいた。
竹枝講師の非常にテンポ良く、明快な説明と参加者の熱気で議論も大いに盛り上がっていた。

「よくある営業での上司と部下の問題解決」では、問題の認識・ゴール設定・課題の抽出をする前に原因追求を始めてしまう例や単なる詰問となっているケースなど出しながら「考え方」のポイントをご説明いただいた。
・アイデアを数多く出す、広げる【発散】
・深堀をし考える、情報整理・選択【収束】
考える場合にはこの「発散」「収束」を繰り返しながら議論を深めていくことが重要である。
そして「部下を伸ばす5つの習慣」として以下、ご説明いただいた。
STEP1.問題を認識する[現在抱えている問題とは何か] 「発散」
STEP2.[あるべき姿を決める]どうあればよいのか  「収束」
STEP3.[3A差(課題)を洗い出す]差の発生要素はなにか 「発散」
[3B差(課題)を特定する]その差は本当に問題なのか 「収束」
STEP4.[原因を探る]なぜその問題が発生しているのか 「収束」
STEP5.[5A解決策を洗い出す]あり得る解決策は何か 「発散」
[5B解決策を評価して選ぶ]どれが・どの順番が効果的か [収束]
ワークの中では「事実と解釈の違い」を理解し、『あるべき姿の決め方~問題の抽出~原因分析~解決策の立案、まで「思考力」を強化』すれば部下育成にも好影響を与えられることを参加者にはご実感いただけたのではないだろうか。

竹枝講師は業界別カスタマイズも可能であり、若手から50代まで幅広い階層に非常に親身になって知見を与えてくれる講師である。参加者のアンケートにも新しい発見を喜ぶ声もっと長い時間体験したかったという声が多かった。

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