新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、各社で在宅勤務、リモート勤務が広がっている。実は当社も在宅・リモート勤務を実施中だ。今週、来週はほとんどの社員が自宅から仕事をしている。元々、私自身は湯河原サテライトオフィスでよく仕事をしてきたのだが、会社全体で全員が一度に在宅というのは初めての試みだった。驚くほど何の問題もなく、うまくいっている。
湯河原サテライトオフィス「天空」のデッキ
自立した社員同士がお互いを信頼しあって、チームとして仕事をする
私は、リモート勤務を成功させるためには、「自立と信頼」という2つのキーワードが重要だと思っている。自立したプロフェッショナルとしての社員同士がお互いを信頼しあって、チームとして仕事をする。リモートであろうが、対面であろうが、同じことだ。先日、IMDの高津さんにインタビューをしたのだが、その中で、高津さんが「トップであろうとすると、組織がものすごくピリッとする」「ピリッとした組織だからこそ、ピリッとした人が集まって、ピリッとした仕事ができる循環が素晴らしい」という話をされていた。この「ピリッとした組織」というのは、まさに自立と信頼に根差したものだ。
リモート勤務でよく問題となるのが下記の2つの課題だ。
① 社員の成果をどう測るのか?
② 社員同士のコラボレーションをどう促進するのか?
① については、結局のところ、対面でもリモートでも、何が成果なのか?という定義だ。どんな仕事でどんな成果を出すと、成果を上げたといえるのか?それを同じ空間にいなくともどうやって測るのか?それを明確にすることが重要だし、その定義は各社によって異なってくるだろう。
②については、最近のテクノロジーの進化で、多くのオンラインコラボレーションツールが生まれている。当社もSlackやZoomはもともと使っていたものの、今回の在宅勤務になることでよりその重要性が高まった。在宅勤務になると、同じプロジェクトを一緒にやっている人同士のみでしかコミュニケーションを取らなくなるところもあるようだが、当社では、毎朝の朝礼と昼のチェックインを短時間であっても行っており、在宅でもオフィスと同じくらいのコミュニケーションの頻度と密度を取るように工夫している。また、社員同士が何をやっているのか、予定と実績も30分ごとに記載し、自分たちが今日何をやる予定で実際に何をやったか、全ての社員が見られるよう、情報をオープンにしている。在宅勤務が成功するかどうかは、組織文化によるところも大きい。だが、そういう組織文化を作っていると、このような時にも強い。改めてそう感じた。
今後は、オンラインコラボレーションツールを使いこなし、世界中のどこでも、世界中の誰とでも、協働しながら成果を出せるプロフェッショナル人材が求められてくる。個性が強いからこそ、他者とのコラボレーションが出来る人材。そのような人材を育成する企業だからこそ、社員もそのような人材であってほしいし、それを促進する重要性を改めて感じている。
湯河原サテライトオフィス「Yoshihama Vantage」