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本日のG研は、最近「中国人の面子(総合法令出版)」を出版された吉村章氏を講師としてお招きした。
2000年に弊社を起業して以来、欧米で通用する人材育成が主流であったが、ここ数年中国及びアジア要員育成が急激に各社の重要課題になってきている。
ここで多くの人材育成担当者に次の疑問が挙がる。「欧米で通用する人材と中国やアジアで通用する人材に求められる能力の要素は違うのであろうか?」
基本的には違わないというのが私の考えである。
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欧米要員であるから英語力、中国要員であるから中国語ができれば事足りる、という考え方がまかり通ってしまうことが今でもよくある。これは危険であると常に私は警鐘を鳴らしてきた。

仮に日本人A氏は、シカゴとベルリンに5年ずつ駐在し、どちらの拠点でもローカル社員から尊敬されていたと仮定する。そして、A氏が、その後日本での数年の勤務後に上海駐在になったとしたら、しばらくトライアンドエラーを経験しながらも、これまで同様、上海においてもローカル社員から認められる人材になる可能性は高い。
では、ローカル社員からも認められるA氏はどのような能力を持っているのだろうか?
語学力だけではなく、ダイバーシティ対応力、コミュニケーション力はもちろんのこと、赴任先でのビジョンを構想する力などが必要になる。
中国赴任をするA氏の場合は吉村さんの言う、「中国力」だ。
中国力とは、語学力だけでなく、異文化理解、折衝・交渉力、ネットワーク構築力などを含めた総合力のことだ。
もし前述のA氏が中国赴任前に中国力を高められる吉村さんの中国セミナーを受講して行けば、A氏の体験したトライアンドエラーの時間は大幅に短縮されるだろう。
吉村さんは、「中国語力も大事だが、中国力がもっと大事である。」と力説されていた。
今回G研にご参加されたメンバーの方々も深く納得されていたようである。
(写真は本日の様子)