昨日ハーバードビジネススクール(HBS)のLynton Hayes氏(Executive Director)が来日されていたので最近のエグゼクティブエデュケーションの情報交換を行った。Lynton Hayes氏とはもう10年以上のお付き合いであるのでいつも仕事からプライベートの話まで会話が弾む。彼は今ボストンとオーストラリアのパースを行き来しながら、世界中の企業のエグゼクティブ教育のコンサルティングを担当しているエキスパートである。私は彼からいつも世界中の動向を学び情報をアップデートしている。また、私からは国内の管理者教育の現場について私からの視点を提供させていただいている。そういう意味では、ハーバード流交渉術のWin-Winの関係である。
こちらに今日届いたHBS@work(HBSのニューズレター)からの一節をご紹介する。
********************************************
How to Size Up a Negotiation
Quantifying each negotiation point in context of your overall goal is crucial. In most negotiations, people enter with pre-determined positions and then in the process allow emotion to override logic. Having the discipline to assess and quantify the facts beforehand helps one to maintain rationality and perspective.
『交渉の状況をどのように評価するのか?』
全体的な目的と照らし合わせながら、交渉のポイント、ポイントを定量化することは極めて重要だ。
ほとんどの場合、人は予め定めた立場を持って交渉に臨むが、往々にしてプロセスの途中で、ロジックは感情に覆されてしまう。事実を定量化し分析するという、規律を持っておくことが、理性を保ち、全体観を持って交渉して行くうえで役立つ。
Can “Nice Girls” Negotiate?
Women lose money when they don’t ask for higher salaries, but may hurt their careers when they do. When men ask for something, they are being proactive; when women ask, they are being pushy. It’s a double standard to be sure, but it’s also a double bind?if they don’t ask, they don’t get; if they do ask, they may be shunned.
『「素敵な女性」は交渉できるのか?』
女性は、より高い給料を要求しなければ、お金を失う。が、しかし要求するとキャリアに傷がつくかもしれない。男性は、何かを要求する人はプロアクティブだとみなされる。しかし女性が要求すると厚かましいとみなされる。これはダブルスタンダード(二重基準)であることは間違いない。が、要求しなければ得ることはない。要求すれば敬遠されてしまう。これはダブルバインド(二重拘束)、すなわち行き場がないということなのか?
********************************************
ユーモアたっぷりだがとても示唆に富んだこれらの言葉は、まさにエグゼクティブ教育の顔として活躍されているLynton Hayes氏のスタイルとも重なる。
HBSとのG研は今秋を予定しているが、今からとても楽しみである。
写真はLynton Hayes氏と弊社福田聡子と私。