先日NHKスペシャル『チャイナパワー 巨龍アフリカを駆ける』を見た。中国人プロジェクトメンバーのエネルギーと仕事へのコミットメントが溢れ出るインパクトのある映像だった。
このエネルギーとコミットメントの希薄さが、今年多くの日本企業で課題となっている。
番組の内容を簡単に解説すると、エチオピアで、一国の携帯電話システムの整備をすべてひとつの中国企業が引き受けている現場のドキュメントだ。
巷に喧伝されてはいるが、この映像でグローバル経済の勢力地図がものすごい勢いで変わりつつあることを再確認した。
キーワードは、やはり『人材』である。
中国のエリートIT技術者は、現地で水道の水も出ない部屋で暮らし、エチオピア人に中華料理を教え、その丼飯をかきこみながら、自分の仕事に誇りを持って仕事に励んでいる。
一言でいえば、イキイキとし自立している。やらされ感が漂ってこない。
そんな人材は中国本土でどんどん育成され、日本人にとっては劣悪な環境の仕事場でも、月収は12-3万円で働き手はいくらでもいる。投資は政府が全面的にバックアップする。まるで高度成長期の日本である。
他国とは桁違いのマンパワーを持つ中国企業にとっては、こうしたアフリカの一国での成功事例をもとに今後どんどんそのテリトリーを増やしていくのは間違いない。
かたや日本企業においての直近の課題は、新興国へ派遣する人材の確保と育成である。この人の問題(グローバルマインドとスキル)はシリアスであり、このSCM(サプライチェーンマネジメント)がうまく回らないと、あっという間に、日本企業はネクストマーケットの負け組になりかねない。
その中国人といかに協働していくかをテーマに、11月24日に吉村章氏をお招きして、G研「現役ビジネスパーソンによる中国ビジネススキルアップ指南!」を開催した。
タイムリーなトピックであり、多くのご担当者にご参加いただいた。
近日中にホームページ上にて報告させていただく。
写真は当時の模様。