布留川 勝の人材育成の現場日記

着眼大局(Think big!)

2008/10/23

エッセイ

昨日は、講師に高橋浩一氏をお招きし、グローバル人材育成研究会29回を開催した。

a310c47d.jpgこの会も次回は30回を迎えることとなった。毎回、独自のアイデアやノウハウを 持った講師の方々や海外ビジネススクールのディレクターをお招きし、自立しかつグ ローバルで活躍できる人材の育成についてのワークショップを行っている。

今回は17名の人材育成ご担当者にご参加いただいた。

会のレポートは近日中に弊社ホームページにアップさせていただくが、当日の様子を
簡単に報告させていただく。

前半は私のほうから、拙著『パーソナル・グローバリゼーション(幻冬舎MC刊)』の グローバル人材モデル『グローバル・プロフィシエンシー』における、セルフエンパ ワーメント(深い自己理解に基づいた自己強化)の具体的なツールとして、DiSC(r) (HRD社)をご紹介した。 7886c059.jpg

DiSC(r)とは、人の『動機』『欲求』の違いを、D(主導)、i(感化)、S(安定)、 C(慎重)の4つの要素の強弱バランスで整理した行動心理学上の理論である。

自己理解と他者理解に基づき自らの効果性を高めるツールとしてグローバル企業では広く使われている。

つい先日も弊社クライアントの公認会計士の方々50名に、DiSCの概要について講演 させていただいた。マネジメントにつくスペシャリストにもピープルスキルは必須で あり、皆さん非常に熱心に聞いて頂いた。

後半は高橋氏による『フレームワーク・ファシリテーション』である。この概念は、 私が提唱している『グローバル・プロフィシエンシー』の要素においては、ビジョナ リー・シンキング(熱い思いを伴なった構想力と、構想力を支えるプロアクティブ、 クリエイティブ、ロジカル、システムシンキングなどの思考力)の中のシステムシン キングをベースにしたファシリテーションという位置付けである。 ec9f3bf0.jpg

簡単に説明すると「左脳型ファシリテーション」といえる。ファシリテーションワー クショップは様々な形のものがあるが、高橋氏のコースの特徴は、 『属人的』でない こと、すなわち人前で話すことが苦手な人でも、テンプレートを使うことにより常に 60-70%の結果を出せるようになることを目標にしている。技術者や公認会計士 などの専門家の方々には、ファシリテーションやプレゼンテーションに対する苦手意 識のある場合が多い。

そこで、高橋氏は、MITのピーター・センゲ教授の創案した、システムシンキングを 取り入れたファシリテーションワークショップを展開している。

システムシンキングとは、着眼大局(Think big)であり、ロジックツリー、ピラ ミッドストラクチャー、MECE(ダブらずモレず)を要素とした通常のロジカルシンキ ングは、着手小局(Do small)である。

高橋氏は、ロジカルシンキングが、すぐに現場で使えていないのは着手小局をする前 に、着眼大局のプロセスを経ていないからという説明をされていた。

ワークも含めて2時間であり、すべて理解するには時間不足の面もあったが、私には
左脳を鍛え、着眼大局(Think big!)の意味をより深く理解できるよい機会になった。

写真は会の様子

グローバル人材育成研究会のお申込はこちら

関連記事

グローバル人材育成研究会【G研】のお申込みはこちら

ページ上部へ