布留川 勝の人材育成の現場日記

『インドの衝撃』と『80年代の日本』

2007/02/13

エッセイ

3連休は旅行に行く予定だったが不覚にも風邪をひいてしまい、家で過ごした。

そこで、先日放映していたNHKスペシャル『インドの衝撃(全3回)』を録画していたので、それを見ることにした。→http://www.nhk.or.jp/special/onair/070128.html

1回目は『わき上がる頭脳パワー』というタイトルで、インド工科大学(IIT)での、ITエリート量産の現場を紹介していた。これがまさに、衝撃的であった。
「IITに落ちたらMIT(マサチューセッツ工科大学)に行く」というほどの難関校であるらしいが、
なんと言ってもインパクトがあったのは、国家としてのインドをリードしていくという、はっきりとした目的意識を感じさせる学生たちの『目の輝き』である。

米国のトップ大学の学生たちの真剣に学ぶ姿勢には私はいつも感心する。しかし、驚いたことに映像に写っているインド人エリート候補生たちは、米国大学の学生たちをさらに上回る『壮大な夢』『国家への忠誠』を感じさせるものであった。

また同様に、インド人政治家やビジネスエリートの多くは、米国を認めながらも、自らのアイデンティティは決して見失っていない。そこには、超大国である米国と共存しながら繁栄していく、したたかな戦略と交渉力を持つ国家像とそれを支えるネットワーク化された優秀な人材の豊富さが見え隠れした。

この番組を見て、私が思い浮かべたのは80年代にTime誌が特集した『模索する大国 日本』
のことだ。記憶は定かではないが、日本製のパソコンを米国人が掃除しているようなイラストなどがあったり、日本がにわかに注目されているレポートが満載であり、私を含む日本人のプライドをくすぐった。

現在豊かさの中で『少子化』『格差社会』で悩む日本であるが、80年代の日米の関係と現在の日印関係は少し、重なって見えた。

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