布留川 勝の人材育成の現場日記

今年の新入社員と「2ー6ー2の法則」

2014/05/06

パーソナル・グローバリゼーション

若手・中堅向け研修

PG20144月は新入社員向けの講師をたくさん承り、かつ経営者としての仕事もいろいろ忙しくブログに全く手がつかなかった。
ようやく落ち着いてきたのでグローバル人材育成の現場についてアップデートさせていただく。

今年の新入社員グローバルマインド研修は、600人を超える大人数のものから20名から50名くらい少人数のクラスまでいろいろ担当させていただいた。
私の場合、新入社員研修の講師はそれほど多く担当しないので、この4月に集中して行われる研修で若者との接点ができるのは、最近の若者の動向を直接つかめるという意味でとてもありがたく思っている。
ここ4-5年は、外国人社員の人数が大幅に増え、セミナーにおいても日本人の社員より中国や台湾や韓国やインドの人たちが目立つ傾向にあった。
しかし、今年は少し様子が違い、日本人の中にとても積極的に発言する人たちが増えた。
正確に言えばそれでも全体の2割程度ではある。まさに、2-6-2の法則(「優秀な人2割」「普通の人6割」「パッとしない人2割」)そのままである。
優秀な2割の人は、セミナー後に私のところに来ていろいろ質問をしてくるのでだいたいどういう感覚なのかがわかる。
彼らはかなり冷静に日本の将来について見ていて、決して楽観的ではない
2-6-2の下位の2の人達は、大手企業に入社して、親も喜び、自分自身も喜びに浸っている雰囲気であるのとは対照的だ。
どんなにIQが高くても、社会の動きに疎く自分でものを考えない人は心配である。

このブログにもよく書かせていただいているが、若者に限らず日本人全般が何となくパワーダウンしているのも気になることである。

安倍首相が、「日本を世界で最もビジネスのしやすい国にする」ということでいろいろ改革をしようとしているのは喜ばしいことだ。
国がグローバル化すれば、企業もグローバル化し、ヒトもグローバル化しなければならないのは当然だ。
国はずっと輸出立国に固執し、真のグローバル化を先送りしてきたがようやく「グローバル化の大波に沈まない国」になろうとしているのだろうか?
輸出も増やし国内グローバル化もどちらもやらなければならないと私は考える。

グローバル競争の中で必須になってきている法人税の減税や雇用改革など岩盤規制を少しずつ攻めて行っている姿勢は支持したい。

ただ、この動きに人材がついていかなければ意味がない
だから私は「グローバル人材育成」が急務だと申し上げている。

世界中から、日本にビジネスを求めてさらに多くの企業や人がやってくることになれば、国内にいるからといって日本語で日本人とだけビジネスしてるわけにはいかなくなる。

今年の新入社員が課長になる頃には、「若い頃は社員はほとんど日本人、正社員は男性がほとんどだった。グローバルは掛け声だけだった。」と新入社員に懐かしく語っているかもしれない。
もうその頃には国内でも外国人社員が半分以上いる会社も普通になっているはずだ。
いや、そんな先の話ではないかもしれないが。。

写真は4月の新人向けパーソナル・グローバリゼーションセミナーの様子

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