2019年7月25日(木)に第185回G研
「的確な未来予測と幹部の戦略遂行力徹底的な「ワークアウト」で目に見える成果を生み出す“戦略的自走力”の鍛え方」を開催した。今回は、当社パートナー講師の河瀬誠講師とともに、これからの幹部育成に必要な「未来予測とオーセンティックリーダーシップ」を、参加者の皆様と一緒に議論する会となった。
リアルな肌感覚として、世界で起きていることを理解しているか?
日本社会、そしてグローバル社会が大きな転換点を迎えようとしており、それを先取り、もしくは、それに適応していくことが重要なのは、言うまでもない。企業の生き残りをかけた生存競争がグローバル規模で日々行われている。
ただ、正確に世界で今何が起こっているのか、リアルな肌感覚として理解している人は多くないのではないだろうか?特に大きな組織に入ると見えないものがあるため、デジタルディスラプションや未来予測のセッションは非常に有効だと感じている。
河瀬さんの未来予測セッションは、日本企業の痛いところを遠慮なく突いてくるので面白い。日本企業の「意思決定あるある」と、特に、アメリカ・中国で起きている現実との差を突き付けられ、ハッとすると同時に、面白い未来を創っていきたい、そこに会社のリソースを使って自分も貢献していきたい!と自然に思えるようなセッションだ。
これからの幹部育成に必要なのは、未来予測と自分らしいリーダーシップ
幹部育成に重要なもう一つの軸として、「オーセンティック・リーダーシップ」がある。これは一言でいうと、「自分らしいリーダーシップ」の発揮のことだ。この考え自体は、ハーバードビジネススクールのビル・ジョージ教授が提唱しているもので、目新しい理論ではない。しかし、変化が激しい時代に、スピード感を持って、ぶれない判断をするための軸として「自分らしいリーダーシップ」を発揮できるかどうかがますます重要になっている。
「自分らしさ」とは何か?自分は「リーダーとしてどうあるべきか?」今の時代、自分の過去を振り返るだけでは、「自分らしいリーダーシップ」を模索することは出来ない。過去の自分はもちろん重要だが、それに囚われることなく、未来に向かってどのようなリーダーシップを発揮していくのか?深い内省が求められているのだ。
トヨタ自動車の豊田章男社長には「オーセンティシティ」を感じる。ご覧になった方も多いだろうが、米国バブソン大学の卒業式のスピーチ「さあ、自分だけのドーナツを見つけよう」には、豊田氏のオーセンティシティの元になるような話が数多く盛り込まれている。8月のG研では、このオーセンティックリーダーシップを取り上げるので、ぜひお越しいただきたい。
当日のパネルディスカッションでは、
- 企業戦略と密接に結びついているミッション、ビジョン、バリュー(MVV)を語ることの大切さと難しさ
- リスクとチャンスの捉え方
- 新規事業を促す組織風土など、
リアルな現場同士の議論が出来て、非常に実り多い会になった。改めて、河瀬講師とご参加いただいた皆様に感謝申し上げたい。