先週G研49回を開催した。タイトルは『成果を出せる「英語研修」&異文化コミュニケーション』である。私の信条は『グローバル人材育成は100%育成できる!』である。その、グローバル人材のひとつの要素として、英語力がある。私はあえて、「母国語としない人たちが使う英語」というニュアンスで、英語力を「グローバルイングリッシュ」と表現している。今回なぜ英語研修を取り上げたかというと、私は日本企業がこの数十年間行ってきた英語研修に極めて懐疑的であり、もうこれ以上この方法を繰り返すのは非効率であり、日本人のグローバル人材化の妨げになると考えるからである。
私は以下を「英語研修3つの課題」として取り上げたので簡単に解説する。
1. 「誤った人材像」
「グローバル人材=仕事のできる人+英語力」という定義、またはそれに近いものが多いため、正しい方向性での研修体系が出てこない。結果として、コンセプトなきグローバル人材育成研修、または、英語研修が氾濫することになった。
2. 「組織開発アプローチによる英語力強化」
従来の英語研修は、個人の英語力向上、とあくまでも視点が「個」であったが、成功している形では、各部署のリーダー人材をグローバル人材化し、それらを「面」として展開することにより、組織全体への波及効果を狙っている。自分の尊敬する上司や同僚がグローバル人材化し、英語も自由に使っていることを実体験することは自分のグローバル化の決意につながる。
3. 「英語力=英会話レッスン発想」
留学や海外勤務もせずに英語力の高い人材がいるが、一様に高いモチベーションと独特の学習法を持っている。
英語力の向上=英会話レッスンという考えで実施してきた、例えば半年の社内英会話レッスンがもたらす効果は意外にも低い。それは「モチベーションと学習法」を軽視してきたからだと考える。
逆に「モチベーションと学習法」があれば、インターネット、書籍、TV・ラジオなどにある良質で低価格(もしくはタダ)、そして豊富なリソースを自ら活用して学び始める。そのようにして学び始めた人は、自立しているから本当に強い。企業にとっても結果的に大きなコスト削減になる。
詳しくは近日中にレポートさせていただく。
写真は当日の模様。