今日も上海はどんよりしている。上海は嫌いな町ではないが、空気の悪さと車の運転の荒っぽさはあまり感心できない。このブログは、蘇州から上海に向かう車で書いているが、4車線道路をまるでレーシングカーのように車と車の間をすり抜けていく。
蘇州では、カーネギーメロン大学と蘇州市が共同で開催するSEPG(Software Engineering Process Group)への参加とカーネギーメロン大学中国オフィスとのプログラムの打ち合わせで訪問していた。
ここでは私が今週の火曜日に上海で訪問したCEIBS(China European International Business School)について報告したい。
CEIBSは2007年のフィナンシャル・タイムズのMBAランキングで11位に入った。世界中のビジネススクールが熾烈な競争を展開する中で、これはなかなかの快挙である。もちろん、アジア(日本も含む)ではトップである。
弊社がアジアで協働するビジネススクールは現在フランスのINSEADのシンガポール校だけであったが、CEIBSとの協働により、よりコース開発において選択肢が広がることになった。
そもそも今回の訪問は11月の初旬に、CEIBSの方々が、弊社を訪れてくれたことに始まる。目的は、日本におけるEMBA(ExecutiveMBA)の可能性のリサーチいうことであったので、日本の管理職研修の課題、特に中国を中心としたアジアのリージョナル人材の育成動向について私なりに私見を述べさせていただいたところ、一度CEIBSを見に来ませんかということであった。
そこで、お招きに応じ、今回早速訪れてみた。約束の時間よりも1時間も早い12時に着いてしまい、近辺にレストランもなく、学食に行ってみた。
よく様子もわからないので、MBAの学生に混じり、麺類らしき場所でトレイを持って並んでいると、厨房のやさしいおばさんが満面の笑顔で声をかけてきたがさっぱりわからない。困っていると、隣に立っていたきちっとダークスーツを着込んだ男性が英語で助けてくれた。お礼をいい、MBAの学生には見えないので教授かどうか聞いてみると、なんと私が会いに行くExecutive EducationのGordonさんであった。
ということで、学食にて前回弊社を訪れてくれたCherryさんもすぐ合流し早速話を始めた。私は中国のビジネススクールなのになぜEuropeanが入っているのか聞いてみた。ゴードンさんの説明と私の解釈は以下の通りである。
CEIBSはEU(ヨーロッパ連合)と中国政府の合弁事業だ。1994年に設立し、13年で世界11位、アジアトップのビジネススクールにまで成長させたのであるから、国家レベルの戦略が見え隠れする。EU側も中国の成長に目をつけ、中国側もEUとの関係をより密接にする人材育成が目的であったと思われる。
中国には126のMBAプログラムが存在する。CEIBSのフルタイムのMBA学生は平均年齢が29歳、1学年平均180人、中国外からの学生が約3分の1を占め、MBA外国人比率は、37%、国籍は欧州、アジア、中東が中心である。
女性の比率も35%ということで、非常に優秀そうな学生が多く見受けられた。
ただ、今回の目的はMBAのリサーチではなく、日本企業の管理職研修としてのE-MBA(現地駐在員向け)とエグゼクティブプログラム(日本や海外現地法人からの派遣)である。
こちらについては、後日改めてグローバル人材育成研究会にて進捗を発表していきたい。取り急ぎ現地からの報告まで。
写真はキャンパスの様子とゴードン&チェリーさん。