先週末からマニラに滞在し、新興国のプログラムのリサーチといくつかの打ち合わせを行っている。このブログは遅々と前に進まないGrab(フィリピンのUber)の中で書いている。 この配車サービスはとても便利である。Uber と一緒でキャッシュがいらない、 数分から10分以内に自分の目の前に車がやってくる。
マニラは車で移動していると、たったの15分で景色が一変する。渋滞がひどい場合は、どんどん裏道を通るのでまだまだ人々の暮らしが貧しいのはわかる。そして表通りに出ると、ランボルギーニやポルシェのディーラーが軒を重ねる。富裕層が多く住むボニファシオは、数億円のマンションが飛ぶように売れているらしい。日本にも昨今格差の問題が社会問題になっているが、マニラでは隠しようのないレベルで表出している。
昨日はパートナーのコールセンターに出向いたので、その時に感じたことを書かせていただく。
2年前に来たときのフィリピン人ジェネラルマネージャーが インド人に変わっていた。入り口で迎えてくれ彼の部屋に案内されその10分後には、彼が優れたリーダーである事は疑いもないことがわかった。
彼のインプレッションマネジメントスキルは完璧であった。
2時間ほど滞在し、数百名いるスタッフをかかえるスーパーバイザーのチームの4ー5名と話をした。すべての部署がうまくファンクションしている様子である。
平均年齢は20代。このインド人ジェネラルマネージャーのリーダーシップは、隅々まで行き渡っている。
マニラはグローバルである。英語が通用する社会であるから、世界中のタレントを採用し、人材の最適化をスピーディーに行うことができる。これがフィリピンの強みである。
一方、日本はこれができない。英語力の問題は非常に大きいが、実はそれだけではない。評価システムやコミニュケーションのルール、日本人以外の社員をモチベートし戦力する方法などなど多くの改善点が放置されている。
特に30代から50代の管理職のグローバルスキルは低迷していて、企業のグローバル化の阻害要因になっている。
先程のインド人ジェネラルマネージャーを、すぐに戦力化できる会社など数えるほどしかないのではないか?日本人以外の優秀な人材を活用できない事は日本企業のグローバル競争力大きく後退させている。