今回は第122回G研ご報告①の続編をご報告する。
私より「社内英会話レッスン」の投資効果疑問視の背景についてご紹介した後、GL型人材になるための一つのエッセンスである「右脳型英語学習法」について、当社専務取締役の福田聡子よりご紹介した。
多くの日本のビジネスマンから「英語に苦手意識を持っている」という声を聞くが、真の英語学習とは勉強ではなくトレーニングであり、習熟度は時間量と使用量に比例する。TEDや映画・アプリ等を利用して空き時間を有効に活用し、一定期間集中的に継続すれば必ず使える英語力は身に付く。英語力獲得に成功した多くの人材の「勝ちパターン」は1年間など期間を決めて集中的に密度を上げて学習する方法だ。長期間ゆっくり学習してもなかなか効果を実感できずに学習を放棄するという事態に陥りやすくなる、と成功の秘訣を盛り込んだ。
今回のG研では学習法のエッセンスを簡潔にお伝えしたが、詳細は後日開催した「右脳型英語学習法セミナー」にて実践を通じて体験頂いた際のご報告を次の投稿で是非ご覧いただきたい。
■第二部では、メディアへのコミュニケーション戦略に長年携わってきたトレーナーDavid Wagner講師より、日本人のコミュニケーションの特長や文化的背景を交えながら、「グローバルリーダーに求められる「Crisis Management(危機管理コミュニケーション)」についてケースワークを用いて皆さんに体験いただいた。
問題が発生した際に悪化を防ぐ重要な要素としては大きく下記4点が挙げられる。
①「その国・文化・状況に合わせたコミュニケーションのスタイルシフト」
②「正しい質問マネジメントスキル」
③「問題の先を読みプロアクティブに考える」
④「対応の優先順位をつける」
問題が起きた時の迅速かつ適切な対応力は、ビジネスが国境を超える今、リーダー層にとってますます重要になってくる。今回は下記のような事例を想定して、皆さんにお考えいただいた。その一部を下記にご紹介する。
Crisis Situation:
あなたの企業はグローバルマーケットのひとつ中国で離乳食の生産を手掛けている。あるとき、現地労働者のうち3名が、離乳食に意図的に硝子の破片を混入させている懸念が発覚した。
ここで、
①あなたが質問すべき内容は何か?
②あなたが取るべき行動は何か?
―①まず、情報が少ない状況下では相手から情報を引き出す「オープン・クエスチョン」をすることが重要だ。
例)いつ発覚したのか―?、なぜ発覚したのか―?
―②さらに、「クローズド・クエスチョン」(はい/いいえ で回答出来る質問)の中で訊くべき重要な質問もある。
例)証拠はあるか―?(それは事実なのか―?)
この質問は、警察を呼ぶべきか、メディアに流すべきかといった、次に優先すべきアクションの意思決定をする必要があるためである。
このように、危機管理を行う上でのリーダー層のマネジメント力・迅速な意思決定は、企業内のみならず、同時にメディアを通じて瞬時に広く周知されるということも忘れてはならない。しかし、そういった局面においての管理体制・戦略を整えることが出来ていれば、リーダーを通して企業イメージにも大きなインパクトを与えることが出来る。
David講師は多様な大手企業のリーダー層にトレーニングを実施してきた経験を持ち、ご参加いただいた皆さんからは「非常に説得力があり、優先順位の意思決定やメディアへの魅せ方がいかに企業イメージの明暗を左右するかがよく理解できた」とコメントを頂いた。
プロアクティブに問題発生時の危機管理対応策を確立しておく― 問題が起きた時にリーダーの対応力ひとつでその企業の印象や事態の収束を左右するのだ、とその戦略の重要性を痛感した1日となった。
<最後にDavid講師と福田と>