現在マレーシアで実施している新入社員向け研修のレポートが
コーディネーターの山名亜賀紗より届いたのでご紹介したい。
この研修は、日本、中国、韓国、ドイツ、台湾、タイの各拠点から
クアラルンプールに新入社員が集まり、
様々なケーススタディを通して、グローバル人材に必要なダイバーシティ力、
プレゼンテーション力、分析力、発言力、
また多国籍間でのチームビルディング力を鍛えるという研修内容である。
クアラルンプールが研修の実施場所として選ばれているのは、
やはりダイバーシティと新興国ならではのパワーを肌で感じることが出来るからである。
クアラルンプールの町は、中国、インド、イスラム、ヨーロッパなど、
様々な文化が入り混じっており、町を歩くだけでも非常に興味深い。
言語も中国語、英語、マレー語と、色んな言葉が飛び交っている。
今回研修に同行したコーディネーターの山名は、
特に多国籍セッションでのチームビルディングの重要さを痛感したという。
4~5名のチームで1週間ケーススタディを分析し、プレゼンをするので、
英語力の差、文化の違い、考え方の違いから、
チーム内で衝突が起きていたグループは、多かったという。
特に、英語力の高いメンバーが低いメンバーに対して不満を持ち始めるケースは多い。
もちろん、英語力を鍛えること、また課題を遂行し、素晴らしいプレゼンをすることは、
研修の目的の一つではあるが、それだけではないことを忘れてはいけない。
多国籍間でチームとして1つの目標に向かい、
メンバー1人ひとりがアサーティブに自分の意見を伝えながらも互いに協力すること、
そして、そのチームワークをしっかりと結果に繋げることがより重要である。
「英語が苦手だから自分は貢献できない」と主張している受講者は、
その他の研修でもよく見かけるが、その考え方は間違いだ。
英語が苦手でありながらも、一生懸命チームとコミュニケーションをとり、
他のメンバーからも信頼を得ていた受講者はたくさんいた。
また、他のメンバー以上に時間をかけてケースを分析し、
翌日のディスカッションに備えいる受講者もいた。
分からない単語、聞き取れないフレーズがあれば、チームメンバーに助けを求めるなど、自分ひとりですべてを解決し悩む必要はない。
チームを良くするために自分自身が出来ることはたくさんあるのだ。
メンバー1人ひとりのやる気、行動、マインドセットが、
Good TeamからGreat Teamへと変えるのである。
そして、互いの長所・短所を受け入れながらも、1つの目標に向かって協力し合うことで、
日本人同士、または1人では思いつかないアイディアが、
この多国籍セッションでは生まれるのである。
そんな現場を山名は経験しダイバーシティのパワーを痛感したようである。
先日もフィリピンの研修をこのブログにて紹介したが、最近アジアにおける研修企画の依頼が増えて来ている。
その背景としては、アジアビジネスの急拡大、チャイナリスクの影響がある。
現地のリソースをうまく研修に取り込むことによって、非常に効果の高い内容になることが実証されつつあるのでこれからが楽しみである。
<コーディネーターの山名と現地のホテルスタッフと一緒に>