布留川 勝の人材育成の現場日記

フィリピン:企業研修の教育インフラについて

2013/04/20

海外研修(若手・中堅)

Manila ジプニー水曜日からフィリピンのマニラに来て今日で4日目である。まだ、すべてこのブログに書ける訳ではないが、昨日までの視察および様々な教育機関とのミーティングを通してだいぶコンセプトが固まってきた。
フィリピンは留学やオンラインの英語レッスンのリソースとして必要な諸条件がだいぶ整備されてきた。
私は20年前に初めてこちらの大学と日本人向けのMini-MBA(マネジメント+英語)のコースを開発し、その時のことは鮮明に覚えている。その当時は米国とイギリスの教育機関とのコラボレーションが主流であったため、その現場で見たものは強烈な印象に残っただと思う。
その中の一つが、私がビジネススクールで受講した教授の教授法である。
確かアキノ政権の時のマニラ市長であった人物であったが、非常に厳しいスタイルであった。質問に答えられない生徒(企業派遣の若手社員)をどんどんその場で立たせていく。昨今の欧米の主流であるファシリテーターとしての教授とは全く逆であり、欧米でこの教授が教鞭をとったら間違いなく不評である。それどころか、ボイコットされるであろう。

もちろんフィリピンも20年の時を経て、2013年の今はだいぶ様子が違う。ただ、欧米とASEANでのビジネスはやはり根本的に違う。もちろん米国とEUが違うのと同様、中国とASEANも違う。また、各国それぞれの違うのであるが、フランスとドイツの違いはフィリピンやマレーシアとイタリアとの違いほど大きくないだろう。

違いというのは、優劣ではなく、ただ違うということだ。どこの国に行ってもその国の文化やスタイルを尊重し、それに適応していかなくては建設的な関係を持つことはできない。
間違っても、頭ごなしに教育して自国のスタイルに変えてしまおうとしてはいけない。

日本企業は残念ながらまだこの過ちを犯してしまうことが多々ある。あるいは、極端に現地任せにしてしまう。なぜか両極端なのである。

そういう意味で、今後日本企業としては教育リソースとしてのアジアにより注目していくべきだと思うし、その中で、英語教育とアジアにおけるビジネスのプロトコールを同時に体験できるフィリピンに注目すべきだと考えている。

明日帰国するが、今回開発中のプログラムについては準備ができ次第G研などを通して皆様にご紹介していきたい。

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