上海の今は「古き良きものと世界でも最も先鋭化した資本主義的な部分」が混在している。
そこが、上海の魅力であり1960-70年代の東京に似ているように思える。
貧富の差が益々開いていくその様子は、そのひずみが蓄積されていくと、場合によって社会の混乱につながる可能性も含んでいる。
写真は3月の出張で大学を訪れる道すがらに撮ったのだが、このような光景が随所に見られ、なんとなく昭和に育った私には懐かしさがある。
この貧富の混在が人材育成にもやはり大きなインパクトを持つ。成功すれば、今の貧しい生活から抜け出し一気に欲しいものが手に入る、というイメージがわきやすい。
一方成熟した社会においては、そこそこの努力をしていればなんとか普通の生活が送れる。そして、周囲も似通った価値観で生きている。自分だけが飛びぬけて成功したいというような感覚の人は「うざい」し、違和感を持たれる。
私は時々上海に行って、日本の高度成長期の「熱さ」を感じてこようと思う。