布留川 勝の人材育成の現場日記

ニューヨークの掟

2010/01/14

エッセイ

今日は、大阪でブログを書いている。午後に関西で始めて開催するG研「グローバル人材育成研究会」のために昨晩から大阪に入った。ホテルまで地下鉄できたが、途中で西中島南方駅を通過した。10年以上前になるが、大阪出張ではよくこの駅にある小さなホテルに宿泊した。東京の下町育ちの私には、庶民的な雰囲気の親しみやすい街だったのを思い出し懐かしかった。

一昨日海外研修帰国報告会あった。今回は5名の研修生の方々が帰国し、人事及びグローバル事業上層部の方々への報告である。研修先は4名がニューヨーク大学、1名がUCバークレーへの3-4ヶ月のMini-MBA研修である。全員に明らかに起きた変化はグローバルマインドである。これはいくら本を読んだり、人から話を聞いてもなかなか身につかない。なぜなら、まったく異なる文化や価値観の国で、論理思考力の甘さ、英語力の低さ、コミュニケーション力の低さ、勝手な思い込みで大恥をかくというような強烈な体験がないと本当の意味で腹に落ちないからである。5名の若手研修生の方々は、人生における早めの節目でかけがえのない時間を過ごし、人生にとって大事なものを得てきた、という表情であった。
5名の方皆さんの報告は感性と深い洞察力に富んだものであり、すべてをご紹介したいのだが、長くなりすぎるのでひとつだけご紹介する。

発表者のY氏がニューヨークのキーワードとしてピックアップしたものである。

DiversityとUniformity
多様性と同一性

ModestyとArrogance
謙遜と傲慢

IndependenceとConfidence
自立と自信

相反するものが堂々と当然のように同居しているのがニューヨークである。
そして、やはりニューヨークに住み生き抜く掟IndependenceとConfidence(自立と自信)である。
自立していなければニューヨークで生きる意味はないし、Confidenceがなければ弾き飛ばされる

その当日の朝、ちょうど弊社で講師をお願いしている堀田孝治氏のご紹介のちあきさんが訪れてくれた。堀田氏は、昨年ニューヨークで彼女とのコーチングセッションを通し、大きな気づきを得たそうである。彼女は、中学を卒業してからすぐに日本を飛び出し米国へ留学し、現在はニューヨークのハーレムに住みメディア関連の仕事をしている。1970年代に、ひとりで渡米し、数々の辛酸をなめ、数々のすばらしい出会いと経験を積んできた人であり、その言葉には重みがあった。
Mr-Furukawa+Ms-Fukuda
今の日本人の多くは、海外への憧れもかなり萎んでしまい、日本での安定した安全な生活に傾倒しがちである。しかし、そこには「それが本当に続くのか?」という落とし穴がある。

私は彼女に、次回の来日に合わせ「一人で生き抜く力」というタイトルの講演をお願いした。

写真はちあきさんと弊社ディレクターの福田聡子と私

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